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小児科学講座

小児科学は成長と発達の科学です。成長とは身体や臓器が形作られることであり、発達とはそれらの機能が成熟していくことです。 成長にも発達にも時間の要素が含まれているのが特徴です。小児科学が対象とする時間軸は、ヒトの発育区分である胚芽期・胎芽期・胎児期・新生児期・乳児期・幼児期・学童期・思春期・成人期・老年期の全てを含み、さらに次世代に及びます。

講座・教室からひとこと

小山耕太郎 教授

私たち小児科医は子どもの内科医ですが、「やがて大人になる子ども」の内科医という方が適切でしょう。 健康や疾病に対処する主体は、「やがて大人になる子ども」自身であり、小児科医の役目は、子どもたちが生涯にわたって健康を維持・増進し、疾病や障がいと付き合っていくのを支援することです。子どもとご家族、両方の視点がもっとも大切であり、子どもたちとご家族の生活の質(QOL)が何よりも尊重されなくてはなりません。

講座・教室の基本理念

私たちはまず子どもの総合診療医であり、その上で小児科各分野を極める専門医です。当科は小児科専門医制度における教育施設として、また小児科学の広範な領域において最先端の高度医療を提供する医療機関として、子育て支援や療育も含んだ、少子・人口減少時代に求められる新しい医療を推進しています。

主な研究内容および診療内容

当科は、新生児期から成人するまでのあらゆる病気の診断と内科的治療および予防を扱っています。新生児の呼吸窮迫症候群に対しては、本学の藤原哲郎現・名誉教授が開発した人工肺サーファクタントの補充療法を行い、良好な治療成績をあげています。未熟児動脈管開存症は種々の合併症をきたすため、診断と治療のタイミングが大切です。当科ではドップラ心臓超音波検査で早期に診断し、薬物学的閉鎖療法を行っています。新生児遷延性肺高血圧症には、一酸化窒素吸入療法(iNO)を用いた治療を行っています。また、中等症から重症の新生児低酸素性虚血性脳症に対する低体温療法を行える県内唯一の機関です。重症先天性心疾患の小児は、集学的管理の進歩により、長期生存が可能となりました。病態に応じて出生前から治療を開始し、侵襲の少ない心臓超音波検査とMRI、320列CTを用いて診断を確定し、非常に難易度の高い疾患も良好な治療成績を収めています。心臓外科や循環器内科と協働し、外科手術以外にも、心房中隔欠損症や動脈管開存症に対する閉鎖栓治療、不整脈焼灼術など多様なカテーテル治療を十分な根拠に基づいて選択し、新生児から成人に至るまであらゆる年齢層の先天性心疾患に対して最適な治療を提供しています。白血病などの悪性腫瘍に対しては、化学療法後に白血病細胞の量を判定するとともに、臍帯血・骨髄バンク認定施設として、臍帯血や末梢血、骨髄の造血幹細胞移植を行い、予後の改善を認めています。けいれん重積や急性脳炎・脳症の救急医療と全身管理、難治性てんかんの診断と薬物療法のほかに、早産・低出生体重児や重症仮死児のフォローアップ外来では合併症の早期発見・療育を目指し、後遺症なき生存に貢献できるよう磁気共鳴分光法を用いた脳内代謝物質による高精度予後予測法の確立を目指した最先端の研究を行っています。多臓器不全に対する体外循環を用いた臓器支援、急性腎不全に対する血液浄化療法、腎・尿路奇形の超音波診断と治療、排尿障害の尿流動態検査に基づく治療、成長ホルモン分泌不全症への成長ホルモン補充療法、糖尿病に対する持続皮下インスリン注入療法、骨形成不全症へのビスフォスフォネートの投与などを行っています。新生児期から学童期までの腹部疾患に対し、腹部超音波検査や消化管造影検査、消化管内視鏡検査、肝生検などの精査と治療を行っています。高度救命救急センターにおいて、小児救急医療に従事しています。小児期発症疾患の成人期医療への移行についても取り組んでいます。岩手県全域並びに青森県、秋田県の関連病院小児科をテレビ会議システムで結び、胎児を含むあらゆる症例を対象に、診断や治療に関する遠隔相談を行っています。岩手県予防接種センターの指定を受け、予防接種要注意者への接種を行っています。

当科は、矢巾新附属病院の小児医療センターにおいて、心臓血管外科や外科をはじめとする多くの診療科との協働により、24時間365日小児の高度医療を提供しています。小児医療センターの入院施設は附属病院7階に集約されており、小児病棟「もりもり広場TM」58床と総合周産期母子医療センターの新生児集中治療室(neonatal intensive care unit,NICU)24床、回復期治療室(growing care unit, GCU)14床の計96床からなります。また、集中治療を要する子どもには附属病院4階の小児集中治療室(pediatric intensive care unit, PICU)や循環器集中治療室(circulatory intensive care unit, CICU )、一般集中治療室(general intensive care unit, GICU)で対応しています。小児医療センターの外来施設は附属病院1階にあり、それぞれの病気に応じた専門外来で診療にあたっています。

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